現役警察官によるカジノ強盗の裁判で、犯人の弟が犯行の詳細を証言。犯行内容が色々見えてきた、という話

事実関係

前提:2021年のカジノ強盗事件

2023年7月10日(月)
ラスベガスのカジノ「アリアンテ」に対する
強盗事件で捕まった兄弟の裁判が始まった。
この強盗事件は2021年に実行された。
逮捕されたのはラスベガスの警察官とその弟だった。

犯人

兄ケイレブ・ロジャース(35) ラスベガスの警察官 強盗実行犯
弟ジョサイア・ロジャース ケイレブの弟 犯行時の運転手

今回の裁判の概要

弟ジョサイアが司法取引に応じ、起訴が免責される代わりに
犯行の詳細を語ることになった。

7月13日(木)に証言台に立った弟ジョサイアは、
3件のカジノ強盗事件で起訴されている兄のケイレブに対し、
数時間にわたって証言した。
結果、犯行の詳細が明らかになった。

陪審員が7月13日(木)の午後から審議を始め、
7月14日(金)の朝には結審する予定。

裁判で、弟の証言から明らかになったこと

犯行前

ラスベガスの警察官であった兄ケイレブ・ロジャースは
弟ジョサイア・ロジャースに、カジノ強盗の話を持ちかけた。

弟ジョサイア・ロジャースは最初、冗談だと思っていた。
その後、兄が本気であることがわかり、
兄弟は2021年11月の強盗計画を作り上げた。

弟ジョサイアの役割は犯行時のドライバーだった。
具体的には下記のようになる。

①ロジャース兄弟が住んでいたアパートから
 兄弟二人が弟ジョサイアのトラックで出発する。
②犯行現場付近の適当なところでトラックを停める。
③犯行のため兄ケイレブがトラックから出て行く。
④弟ジョサイアは、事前に買っておいた車体カバーを使い、
 素早くトラックの偽装する。
⑤戻ってきた兄ケイレブとともに、偽装トラックで現場を離れる。
⑥犯行現場から十分に離れたところで、車体カバーを外し、帰宅する

準備のため、弟ジョサイアは以下の3点を行った。
①ラスベガスのストリップ区からレッドロック・カジノまで車を走らせ、
 最良の逃走ルートを探した。

②所有する犯行用トラックの車体カバーを購入。(犯行時のカモフラージュ用)
 運転中に窓から外が見えるよう、車体カバーに穴を開けた。

③カバーをつけたり外したりするリハーサルを何度もした。

犯行時

強盗の当日、
弟ジョサイアは
カジノの外にある搬出ドック近くにトラックを停めた。
兄ケイレブは
助手席側の窓から這い出て、
数分後に現金の詰まったゴミ袋を持って戻ってきた。

カジノ強盗からの帰り道、
ロジャース兄弟は暗いハイウェイで車を止め、
誰にも気づかれないうちにカバーを外し
家に帰った。

ロジャース兄弟は自宅で、
ダイニングテーブルの上に収益を広げ、
7万3000ドル以上あることを確認した。

弟ジョサイアは、強盗の1週間後、
分け前の3万ドルを受け取り、
ロジャース兄弟の故郷であるオハイオ州コロンバスに戻った。
(従って他の強盗事件には参加していない)

この犯行が
兄ケイレブによる3件の強盗の、最初の犯行だった。

裁判での発言

弟ジョサイア

「兄ケイレブはこの強盗計画を『俺の考えた作戦』と言っていました。
そして兄には、この作成を実行するための知識と技術がありました。
だから兄の言うことは、すべて聞く必要があったのです。」
「兄ケイレブが捕まったことを知ったとき、あわててしまい、
強盗を手伝って手にした現金に火をつけ、処分しました」

犯行があったカジノの警備員

「カジノの外で容疑者と取っ組み合いになり、
大変な危険を感じました。
自分はもう家族のもとに帰れないかもしれない、と思いました」

犯行があったカジノのレジ係(63歳)

「職場で現金を扱うときは、いつも相手を注意深く見るようになりました」

連邦検事補 デイビッド・キーブラー氏

「3件のカジノ強盗事件の証拠はすべて、
兄ケイレブが犯人であることを示しています」

この事件の主任刑事 ブライアン・ウォルター氏

「今回の犯人は、
3件の強盗事件で、
同様の『特徴的な方法』を使っています。
着用する衣服から、
鑑識に証拠をつかまれるのを防ぐため、
現金を手にするまでは、上着のポケットに手を入れておく。
現金入手後、犯人は上着のジッパーを開け、
衣服の下に隠した巾着袋の中に金を入れたのです」

弁護士 リチャード・ポッカー氏

「検察の提出した証拠は、
捜査に難航していた警察にとって、都合が良すぎます。
証拠は偶然の一致に過ぎないと言えます」

裁判の雰囲気(引用元記者の取材による)

陪審員たちは弟ジョサイアの証言に魅了され、
メモを書き留めたり、法廷内の兄弟の間を視線を行き来させたりした。

兄ケイレブは、
強盗の実行方法についての詳細を話したことで、
起訴が免責された弟ジョサイアとのアイコンタクトを避けていた。

証言台から降りるとき、弟ジョサイアはまっすぐ前を見つめていた。

兄ケイレブは、最後にちらりと弟ジョサイアに目を向けた。
しかし弟ジョサイアは法廷のドアの向こうに姿を消した。

追加情報

弟ジョサイアによれば、
2人の兄弟はずっと仲が良かった。
幼少期は同室で、成人してからは、
サウスカロライナとラスベガスで2度、
一緒に暮らしたこともある。

兄ケイレブは、
強盗をするときに、警察支給の武器を振り回した罪もある。
もし有罪になれば、終身刑を言い渡される可能性もある。

引用:https://news.yahoo.com/las-vegas-police-officers-brother-185410452.html

ブログ主の雑感

亡くなる人がいなかったのが不幸中の幸いだと思います。

こういうドラマ性のある話は、
世界中共通で人を惹きつける力があるのでしょう。

ニュースがエンターテインメントとしての側面を持ってしまう部分は
誰しもが認めざるを得ないのではないでしょうか。

ただ、カジノ側としたら
本来減るはずのないお金を分捕られて大損してるわけですし、
見世物じゃねーぞ、っとこかも知れません。

コメント

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