10年以上未解決事件だった「ギルゴ・ビーチ殺人事件」、なんと今ごろになって容疑者が逮捕される

事実関係

「ギルゴ・ビーチ殺人事件」のあらまし

最初に発見された被害者

2010年12月
「ギルゴ・ビーチ殺人事件」で
最初に被害者として発見されたのは、
ある女性の骸骨だった。

骸骨は
ロングアイランド(ニュー・ヨークの近くにある島)の
高速道路沿いの砂丘「ギルゴ・ビーチ」に投げ込まれていた。

続々と発見される被害者

その発見から数日後、
警察はギルゴ・ビーチの近くで、
さらに3人の女性の遺体を発見した。

その後、数ヶ月の間に、
同じ高速道路から数kmの範囲で
6人の遺体が発見された。

2011年12月
11人目の被害者が
高速道路沿いで、遺体で発見された。

被害者の特徴

被害者のほとんどが性風俗店で働く若い女性たちであった。

世間の話題をかっさらう

この事件は「ギルゴ・ビーチ殺人事件」として、
世間の話題にのぼるようになった。

「ギルゴ・ビーチ殺人事件」は、
1,000件以上の情報や、
数え切れないほどの説で
世間を騒がせた。

警察捜査(概要)

捜査は難航し、
十年以上も捜査当局を悩ませた。

しかし昨年の再調査で、
被害者が失踪する直前に目撃されていた
「ピックアップ・トラック」(ボンネットがあるタイプのトラック)
という古い手がかりが、
新しい容疑者と結びついた。

容疑者はレックス・A・ホイヤーマンである。

このホイヤーマン容疑者が所有する
「ピックアップ・トラック」と同じ車種のトラックが
被害者の一人の自宅で目撃されていた。
この情報に注目した捜査当局は、
ホイヤーマンの携帯電話の通話履歴や移動履歴を調べ、
電子メールを調べ、
検索履歴を掘り下げ、
DNA鑑定のため、廃棄された瓶やピザの皮まで集めた。
(裁判所に提出された書類による)

そして7月14日(金)、
ホイヤーマン容疑者を
ギルゴ・ビーチの3件の殺人事件で
容疑者として起訴した。
検察は「4件目の殺人事件の第一容疑者」であるとした。

59歳の建築家であるレックス・A・ホイヤーマン容疑者は、
複数の殺人容疑について無罪を主張している。

検察の主張

「ホイヤーマン容疑者は
表向きは郊外で職業人としての生活をしながら、
妻が留守のとき、密かに女性を殺害していた「謀略的な略奪者」
と言えます」

「ホイヤーマン容疑者は
被害者の携帯電話を使い、
被害者の親族に嫌がらせの電話をかけていました。
嫌がらせの内容には、
自分が彼女を殺した、という発言も含まれていたのです」

関係者の話

サフォーク郡警察長官 ロドニー・ハリソン氏

「最初の被害者が発見されて以来、
捜査の進め方について、
国民から多くの批判や監視の目が警察に向けられてきました。
しかし、これだけは申し上げておきます。
捜査員たちは決して意気消沈をしていません。
関係するすべての家族に正義をもたらすまで、
我々警察は捜査を続けます」

ホイヤーマン容疑者の弁護士 マイケル・ブラウン氏

「ホイヤーマン氏は、
検察が主張するようなことはしていません」

サフォーク郡の検事 レイ・ティアニー氏

「我々はホイヤーマン容疑者の罪を明らかにし、
彼がやったことの責任を追及します」

ホイヤーマン容疑者についてわかっていること

生い立ち

ホイヤーマン容疑者は、
俳優のビリー・ボールドウィン氏と同じ地元の高校を卒業している。
(ボールドウィン氏は、同級生逮捕のニュースに
「呆気なかったな」とツイートしている)

ホイヤーマン容疑者は
ニューヨーク工科大学で学士号を取得後、
1994年に建築事務所を設立した。
会社の略歴やウェブサイトによると、
ホイヤーマンは建築の仕事のほとんどをニューヨークで行っている。
主な顧客は、市の機関、慈善団体、航空会社、大手小売店などだ。

仕事上のトラブル

2007年、
ホイヤーマン容疑者が関与している
7階建てのビルが
改築されることになっていたにもかかわらず、
空き家だと偽っていた、という疑惑が浮上した。

ホイヤーマン容疑者は、ニューヨーク市建築局による監査を受けた。

ニューヨーク市建築局によると、
監査では
虚偽の申告や、市の規則を著しく無視するようなパターンは発見されず、
ホイヤーマンに懲戒処分は下されなかった。

家族関係

ホイヤーマン容疑者は
1990年代初頭に短い一度目の結婚生活を送った後、
1996年に現在の妻のアサさんと二度目の結婚している。

妻アサさんとの間には娘と連れ子がいる。
妻アサさんは朝、彼を近くの駅まで送っている。

近隣住民との関係

ホイヤーマン容疑者宅の近所の人たちは、
ホイヤーマン宅の荒れ果てた家と、生い茂る草木に戸惑っていた。
また、スーツ着てブリーフケースを持って出勤するビジネスマン(ホイヤーマン)と
彼の荒れた家のコントラストにも驚いていた。
隣人のバリー・アウスランダーさんはその状況を「奇妙だった」と語っている。

警察捜査の詳細な内容

事件発生

ギルゴ・ビーチ殺人事件の捜査は、
2010年12月、
「誰かに追われている」と、通報した
性風俗店で働くシャノン・ギルバートさんの行方捜索から始まった。
シャノンさんは、客の家から逃げながら
911(アメリカの緊急通報先)に通報していた。

警察はギルバートさんの行方を追った。
そして、メリッサ・バルテルミーさんという別の人物の遺体を
偶然にも発見した。

その後、発見された犠牲者の数が増え、
捜索は拡大していった。

初期捜査

警察は
馬を使って人里離れた場所に行き、
消防士の梯子を登って雑木林を見渡した。
駐車違反の記録を調べ、
FBIから航空監視写真を入手したりもした。

犯人の情報に報奨金をかけ、
FBIの専門家が犯人をプロファイリングし、
進化したDNA技術も捜査に使われた。

後期捜査

2022年1月
ロドニー・ハリソン氏が
サフォーク郡の警察長官に就任した。

ハリソン氏は、
ギルゴ・ビーチ殺人事件への捜査に、
新たなやり方を持ち込んだ。
ニューヨーク市警の高官だったハリソン氏は、
事件の捜査に、新たな視点と推進力をもたらした。

ニューヨーク州警察のデータベースを使い、
ホイヤーマン容疑者が
初期型のシボレー・アバランチ(ピックアップ・トラック)を所有し、
事件現場近くのマサペクア・パークに住んでいることを突き止めた。

10年以上停滞していた捜査に、突破口が開かれた。

シボレー・アバランチが重要な鍵を握っていたのは、
情報提供者が警察に以下の証言をしていたからだ。
 ・被害者の一人アンバー・コステロさんが亡くなる前夜、
  とある男性がコステロさんの家の外に
  アバランチを停めていた。
 ・被害者コステロさんが
  「明日の夜、その男性と再び会う約束をしている」と言っていた。

召喚状と捜査令状を使って、
捜査官はホイヤーマン容疑者を探った。

状況証拠

プリペイド式の匿名携帯電話

被害者のバルテレミーさん、コステロさん、ウォーターマンさんが使用していた
プリペイド式の匿名携帯電話が
ある地域に移動したとき、
ホイヤーマン容疑者の携帯電話も同じ地域に
出入りしていたことがわかった。
被害者たちのプリペイド式の匿名携帯電話と
ホイアーマン容疑者の携帯電話は、
時には一緒に移動することさえあった。

ホイアーマン容疑者の携帯電話の位置は、
バルテレミーさんが失踪した後、
不明な男性がバルテレミーさんの携帯電話を使って
彼女の親族にいたずら電話をかけた場所と
ほぼ一致している。

ホイヤーマン容疑者のクレジットカードの記録を調べたところ、
出会い系サイトへの支払いが見つかり、
その出会い系サイトの線をたどっていくと、
架空の名前のEメールアドレスと、
多くのプリペイド式の匿名携帯電話が見つかった。

Eメール

プリペイド式の匿名携帯電話は、
今年に入ってからも
性風俗店で働く若い女性に渡されていた。

ホイアーマン容疑者が
プリペイド式の匿名携帯電話に送ったEメールには、
暴力的なポルノや
ギルゴ・ビーチ殺人事件に関する情報のリンクがあった。
また、性的な関係を取り持つために送信された
ホイヤーマン容疑者の自撮り写真と思われるものもあった。
(裁判書類による)

DNA検査

事件の初期には利用できなかった
高度なDNA検査を使って、再調査が行われた。

捜査当局は
ホイヤーマン容疑者のDNAサンプルを採取するため、
より昔ながらの方法を採用した。
ホイヤーマン容疑者を尾行し、
ホイヤーマン宅のゴミ箱から11本のビンを抜き取り、
ホイヤーマン容疑者が
歩道のゴミ箱に捨てた、食べかけのピザの耳を手に入れた。

そして捜査当局は、殺害現場にあった
・ベルトのバックル、
・ダクトテープ
・布の拘束具
から発見された毛髪を再調査した。

ホイヤーマン容疑者のピザから検出したDNAは、
被害者の一人に巻かれていた
布の拘束具に付着していた毛髪と一致した。
(捜査当局発表)

容疑者を逮捕したときの状況

ホイヤーマン容疑者は
7月13日(木)の夜に逮捕されたとき、
プリペイド式の匿名携帯電話を持っていた。
(検察発表)

引用:https://www.yahoo.com/news/long-island-serial-killer-probe-050422327.html

ブログ主の雑感

こんなワイドショーネタになりそうな事件なのに、
日本ではほとんど話題になっていません。

でも、知りたい人はいるはず。

そう思って今日もブログを更新しました。

wikipediaによると、まだまだ容疑者がたくさんいるようです。
この事件では、11人が被害にあっていて、
全部が同じ犯人のしわざじゃない可能性もあるそうです。

こーわー。
アメリカこーわー。

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