事実関係
2023年9月12日(火)、
カリフォルニア州議会は
一般的なスナック菓子等に含まれる食品添加物の
一部を禁止する法案「カリフォルニア州・食品安全法」を可決した。
あとはカリフォルニア州知事が法案を承認すれば、
この法案は2027年から施行される予定だ。
ニューサム知事は2023年10月14日(土)までに
法案への署名の是非を判断する必要がある。
法案内容
「カリフォルニア州・食品安全法」は
アメリカの有名なキャンディ『スキットルズ』のようなお菓子類に対し、
すでに、ヨーロッパなどの他国で禁止されている着色料等の
添加を禁止する内容だ。
企業がこれらの添加物を使用し続けた場合、
初犯で5,000ドル、2回目以降は1回につき最高10,000ドルの罰金を科される。
具体的には、
臭素化植物油、臭素酸カリウム、プロピルパラベン、赤色3号の
製造と販売が禁止される。
(ロサンゼルス・タイムズ紙による情報)
※当初の法案には二酸化チタンの使用禁止も含まれていたが、
現在は削除されている。
特記1:ヨーロッパの状況
ヨーロッパでは
臭素化植物油、臭素酸カリウム、プロピルパラベンは
全面的に禁止されている。
赤色3号は
砂糖漬けとカクテルチェリーにのみ使用が許可されている。
(CNETによる情報)
特記2:食品着色料である「赤色3号」の歴史
着色料の赤色3号は90年代初頭、
実験で、マウスにガンを引き起こすことが確認された。
これを受け、アメリカ食品医薬品局(FDA)は
化粧品への赤色3号の使用を禁止した。
関係者の話
環境保護団体EWGのスーザン・リトル氏
「カリフォルニアで販売されている食品メーカーと同じ製品は
ヨーロッパでも販売されています。
しかしヨーロッパでは、同じ商品であるのにもかかわらず、
これらの有害物質を含まずに生産・販売しているのです。
アメリカの子供たちも、ヨーロッパの子供たちと同様に
有害物質から保護されなければならないはずです」
(CNETによる取材)
この法案の提案者の一人、ジェシー・ガブリエル下院議員
「今回の超党派による法案可決は、
食品に含まれる有毒な物質から
カリフォルニア州の子供たちと家族を守るための、
大きな一歩です。
食品の安全性に関して、
米国が他の国々から大きく遅れてはいけません。
ただし、
この法案は特定のお菓子を攻撃するものではありません。
特に『スキットルズ』は、この法案でやり玉にあげられました。
しかし、私は今でもスキットルズを心から楽しんでいます。
ワイルド・ベリーのスキットルズが大好きで、しょっちゅう食べています。
もし、スキットルズを禁止する法案が出たのなら、反対票を投じますよ。
私たちが望んでいるのは、食品メーカーがレシピを変更することです。
今回禁止される添加物はすべて、必要不可欠ではない食材なのです。
この法案によって、カリフォルニア州の食品は
より安全なものになるでしょう。
食料品店で食品を購入する際、
『子供にとって危険なものが入っているのではないか』と
心配する必要がなくなって、
親はより自信を持って子育てをできるようになります」
記事引用:https://www.yahoo.com/lifestyle/california-skittles-ban-advances-governors-172818534.html
ブログ主の雑感
私の大雑把な把握ですが、環境問題とか食品添加物の問題って
1960年代~1970年代に問題化して、
1980年代~1990年代にかなりの対策が行われ、
2000年代以降は、問題は残るにしてもかなりの部分では良くなった、
と思っていました。
ところが近年、
また環境問題や食品添加物の問題が大きく取り上げられています。
なぜそうなったのか、私が思いつく理由としては
・2000年代以前の対策は不十分だった
・対策した問題とは別に、また新たな問題が発生している
(新興国における経済優先政策などが理由?)
・環境問題、食品添加物問題を大きく取り上げることが
メシのタネになっている人たちがいる
などです。
企業も、無意味に何かを添加することはないはずです。
コストがかかるわけですし。
ただ、色味がいいとか、そういう理由だけで着色料とか添加するのは
やめてほしいな、とは思います。
企業間の競争として、少しでも自社の商品を印象に残したいとか、
そういうこともあるのでしょう。
たくさんの商品が発売される中、
自社商品が埋もれてしまっては企業の存続も難しくなる。
少しでも顧客の印象に残さないと、ということでカラフルにしたり。
記事の中の議員さんも、スキットルズを好んでいるようですが、
もしカラフルでないお菓子として発売されていたとして、
他のお菓子に埋もれた中でスキットルズを発見できていたかどうか。
難しい問題のように思います。
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